近年、衛生管理への意識の高まりから、歯科医院に対して院内感染対策を求める声が増えてきました。歯医者での院内感染の可能性を不安に思っている患者様は少なくありません。
平成26年5月18日の読売新聞では
「歯削る機器、滅菌せず再使用7割…院内感染懸念」という記事が掲載されたことも、患者様の衛生管理への意識が高まった要因だと思われます。
実際に感染予防を行い、それを患者様にアピールすることで、「この歯医者さんは安全にすごく気を使ってくれているんだ!」と、安心感、そして信頼感を持って頂くことができます。
「歯の治療をしてもらうなら、より安心で安全な歯医者さんに見てもらいたい」
そう考える患者さんが増えてきています。インターネットでの検索結果でも、
”あなたの通う歯科医院は大丈夫?”
や、
”院内感染防止対策をちゃんとやってる歯科医院の見つけ方”
といったタイトルのページが出てきます。
院内感染対策を実施し、その実施内容を院内に掲示したり、院のホームページに掲載したりアピールすることで、集患にも繋がることになります。
歯科医療は、観血処置が日常的な業務であり、院内感染の危険性という意味では、他の医療現場と比べても、決して安全な環境ではありません。
外科医ほどでないにせよ、血(あるいは唾液)など患者の体液と接するのが日常的であり、そこから感染が発生する可能性はゼロではありません。
少なくとも聴診器やレントゲンなどを用いる非観血処置を日常とする医療現場より、遙かに危険であると言えます。院内感染対策を行うことで、歯科医師様ご自身の身の安全を守り、そしてご家族の安全を守ることができます。
治療を行う歯科医師様と同様に、患者様と接し、器具を取り扱う歯科衛生士様などスタッフの方々にも院内感染のリスクがあります。
院内感染対策を行うことで、患者様、歯科医師様だけでなく、スタッフの皆様の安全も確保することができます。
滅菌等、院内感染対策に真剣に取り組むということは、院内スタッフの安全確保の活動を行うということでもあります。
その活動を通じ、「この医院は自分たちや患者さんの健康と安全を真剣に考えてくれている」ということがスタッフに自ずと伝わるので、職場の雰囲気、人間関係、士気、定着率などが向上します。
器具にポリ袋を被せておき、治療後にその袋を取り替える。このようにすると、清掃を行う手間をある程度省くことが可能です。
清掃や消毒に時間がかかっている部分があれば、ポリ袋を使用することで劇的に改善される可能性があります。